「柴崎のボランチとしての守備は、現状では1部レベルから遠いかな・・・」リーガ・エスパニョーラ2部 第42節 レアル・サラゴサ-テネリフェ

長い長~いリーガ・エスパニョーラ2部もやっとこさ最終節。

既にプレーオフ進出を決めているテネリフェと、14位で残留が決まっているサラゴサとの対戦とあって、両チームともメンバーを大きく変えたテスト的な意味合いが強い試合で、柴崎は4-2-3-1のフォーメーションでダブルボランチの一角として起用された。

試合はホームのサラゴサが前からプレスをかけ、テネリフェが守ってカウンターを狙う展開で始まる。柴崎は、サラゴサの2トップとボランチの間に挟まれてスペースが無くてなかなか良い形でボールをもらえず、コンビネーションも即席なせいかポジショニングやパスの判断がいかにも手探りな感じでギクシャクしたプレイぶり。

前半21分にテネリフェはロサノがスルーパスに抜け出し、GKを交わしてシュートを打つもクリア、31分にはサラゴサがクロスから枠外シュートと、互いに決定機を作りあった後の32分に、サラゴサGKが前に出ていたところを見て、柴崎からパスを受けたオマルが自陣からロングシュート、これがクロスバーに当たってゴールイン。テネリフェはラッキーな形で柴崎にもアシストが付く先制点をゲットする。

その後は攻勢を強めるサラゴサに前に、テネリフェは耐える時間が続く。柴崎の守備も注目点だったが、やはりまだ「トップ下の守備」という感じは否めず、ポジションを埋めてパスコースを切る事は出来るのだが、相手の状況を見て間合いを詰めたりボールを奪ったりはしないので、あっさりワンツーで抜かれて後追いで何とか食らいつくような苦しい対応になってしまう。

しかしサラゴサも、後半7分にGKが飛び出したところで中へと繋ぎ、最後はライーがシュートするもDFの足に当たってポストと、何度かあったビッグチャンスに得点できないでいると、後半12分に左CKからカルロス・ルイスがフリーでヘディングを決めてテネリフェが2点目を決めてサラゴサを突き放す。

後半27分にサンスが入ってから柴崎は左SHにポジションを変え、その直後にワンツー気味のコンビネーションからゴール前に柴崎が抜け出すが、シュートはGKに当たって追加点ならず。38分には柴崎のバックパスミスから危ないシーンを作るなど、終盤のテネリフェはアップアップの状態になり、40分には左サイドを破られて1点差に迫るゴールを許したが、何とか最後は守りきって試合終了。

これでテネリフェの最終順位は1つ上がって4位で終了。6月の15日と18日で行われるプレーオフの組み合わせは、ヘタフェ対ウエスカ、テネリフェ対カディスという対戦になった。柴崎のボランチ起用はマスコミからは賞賛を受けているが、攻撃面ではまずまずな出来だったものの、やや自動ドア気味な守備力を考えると個人的には微妙。2部では良くても、1部位だと相当努力しないと厳しいだろうね。プレーオフの第1戦目はアウェイでの試合になるので、柴崎はトップ下で飛び出しからのカウンター狙いで行くのが妥当かな。