「苦悩する堂安が参考にすべき、右サイド本田のお手本プレイ」イタリア・セリエA第37節 ミラン-ボローニャ

今月末で解約予定だったケーブルテレビが、実はフジテレビOneも契約チャンネルに入っていた事に今さら気づき(笑)、昨日はリアルタイムでU-20ウルグアイ戦を観戦。

いつもなら後でもう1度試合を戦術面を中心に見直すんだけど、負け試合なのでパス。余った時間でジロ・デ・イタリアでも見ようかと思ったが、見ていて楽しそうな展開でも無かったので、本田が事実上ミランホームでの最後の試合でFKを決めたボローニャ戦を、フルで2試合はしんどいので後半から見てみた。

確かに、ミランのヨーロッパリーグ出場権獲得を決定づける事になった、後半28分の直接FKは見事だったんだけど、交代で入った右SHのポジションでパス成功率8割以上、チャンスクリエイトも2回と、流れのプレイも非常に効果的で、ミランの攻撃を活性化させる役割を果たしていた。

よく考えてみると、左利きで右SH、そしてスピードはそんなに無いという意味では、この試合の本田は、ちょうどU-20代表での堂安と役割がほぼ同じである。その意味では、U-20W杯でいまいち機能しきれない堂安がヒントにすべきポイントが本田のプレイにはたくさんあるなと思った。

まずポジショニング。堂安は最初から中に入ってバイタルでボールを受けたがり、相手のマークを引き連れて中央を交通渋滞にしがちだけど、本田はまずサイドに開いた状態でボールを受け、相手の守備を横に広げてから中に繋げてまたサイドで受けてスピードアップしている。

時折ドリブルもするが、前にコースがしっかり確保出来た時に限られ、変な無理をする事がない。利き足は完全に左ではあるが、体勢的に必要があれば右足でもクロスを出す。常に判断速くシンプルにプレイしていて、パスも強く正確、変にボールをこねて攻撃を遅らせる事がない。

本田がこれだけ長い時間出場したのは実に5ヶ月ぶりだが、ブランクを感じさせないほどチームにフィットしていて、まだミランのレギュラーでやれるんじゃないかと思ってしまうほどだった。もうミランの退団は決まっているようだが、まだ欧州の第一線でプレイ出来るクォリティは維持していると思う。個人的な希望としては、スペインリーグでインサイドハーフとしてプレイして欲しいね。