「トゥヘル時代を象徴するバカ試合で、チャンピオンズリーグのストレートイン確定」ドイツ・ブンデスリーガ第34節 ボルシア・ドルトムント-ブレーメン

最終節のホーム戦で、8位のブレーメンに勝てばチャンピオンズリーグのストレートインが確定するという、ドルトムントにとってはイージーなミッションのはずだったが、相手に3点を奪われて逆転され、2つのPKで何とか再逆転勝利をするというバカ試合になってしまった。

ドルトムントのフォーメーションは、相も変わらずトゥヘル監督お好みの3-1-4-2で、香川はデンベレと並んでインサイドハーフとして出場、ブレーメンも同じ3-1-4-2だがこちらは5バック気味に固く守ってカウンター狙い。

いつも通りドルトムントの3バックはカウンターとクロスに対して脆弱で、前半6分にサイドをスルッと破られてのクロスに合わせたシュートはビュルキがセーブ、そのこぼれ球を押し込まれたボールもまたビュルキが防いだものの、ゴールラインを割ったと判定され、ブレーメンに先制点を許してしまう。

その後は、前半の32分に香川のスルーパスでオフサイド気味だったがロイスが抜け出し同点に追いつくと、42分には香川が相手の逆を取るターンでデンベレにパス、ライン裏に浮かしたパスをオーバメヤンが振り向きざまにボレーを決めてドルトムントが前半のうちに逆転する。

しかし後半もドルトムントのスカスカぶりは変わらず、後半開始直後にガルシアがサイドをドリブル突破、中に走り込んだバルテルスもフリーで簡単にクロスからのシュートを決められると、22分にはまたもカウンターから抜け出したクルーゼに浮き球のシュートを決められ再逆転を許してしまう。

さすがにここから挽回するのは厳しいかと思われたのだが、幸運な事に(?)この試合は審判のアシストがあった。30分に左サイドからのパスをPA内で受けたロイスが背後から倒され1つ目のPK、試合終了間際の44分には中央に飛び込んだプリシッチがドリブルで切れ込み、微妙な判定だったがバルクフレーデが足をかけたと判定され、オーバメヤンが得点王がかかったPKを決め試合終了。

終わってみればチャンピオンズリーグのストレートイン、オーバメヤンは31点でリーグの得点王と、結果だけを見れば万々歳の試合ではあったのだが、ロングボールのカウンターとクロスに弱いレッテルを知らしめるような、お寒い中身の最終節だったかなと。トゥヘル監督は今期で退任が噂されているが、香川の扱い云々だけではは無く、今期以上の結果を求めるなら退任はやむを得ないかなという気はする。

香川は後半のミドルシュートは外したものの、アシストを含む最初の2点に絡む好調ぶりを見せて勝利に貢献。来期はザル3バックのインサイドハーフではなく、コンパクトで強固な守備が後ろにいるトップ下としてのプレイが見たいところだね。