「東南アジアの罠にはまり込んでしまったが、”神の手”ゴールで何とか首位通過」アジア・チャンピオンズリーグ グループE 鹿島アントラーズ-ムアントン・ユナイテッド

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ここまで無敗で首位を快走するムアントンと、勝ち点2差で追いかける鹿島とのグループ首位の座をかけた最終戦は、ホームの鹿島が苦しみながらも審判の誤審に助けられ2-1で勝利、何とかグループを首位で通過する事になった。

今までのACLでは、ずっとグループリーグ敗退が続いていたムアントンがここまで強くなったのは、チームにタイ代表が8人も入っている準ナショナルチームであるというのはもちろんだが、やはりタイサッカー自体の戦術レベルが上がっている事が大きいだろう。

ムアントンのフォーメーションは4-2-3-1で、守備時は4-4-2の3ラインを組むゾーン・ディフェンスなのだが、特徴的なのはとにかくボールサイドに人数をかける事で、これによって鹿島のレオ・シルバ、永木といったボランチがスペースと時間を与えられず、雨が降って濡れたピッチも影響したのもあるだろうがパスミスを連発、非常に苦しい展開を強いられてしまった。

当然ながらボールサイドに人を集める分、他の場所にスペースが出来るのだが、東南アジアのチームはアジリティと運動量に長けるので、スペースにボールを出されてもとにかく走って戻って追いついてしまう。アフリカのチームを相手にすると、想像もしてない場所から足が出て来ると良く言われるが、東南アジアの場合はここに人がいないと思ってパスやキープをしたりすると、何故か人が湧いて来て足を出されてしまう、というところだろうか。

もともと足元の技術やスピードはあるし、戦術的に整備されると無駄走りも少なくなるので、これからタイ勢がますます強敵になって来る事は疑いない。2028年にW杯に出場するのは、中国よりもタイのほうが可能性は絶対に高そうだ(笑)。

鹿島は選手の連動性や崩しのアイデアは良かったものの、上記のように中盤でのミスが多くて前半10分にはGKクォン・スンテがセーブしたもののカウンターからフリーでシュートを打たれるなど、非常にリズムの悪い立ち上がりになったのだが、19分に右サイドでのスルーパスに抜け出した鈴木優馬が、ワンタッチで逆を取ってGKの股を抜く冷静なシュートを決めて鹿島が先制、38分にもCKから西がドンピシャでヘディングを合わせるがGKがセーブして追加点ならず。

40分ごろからハーフタイムを意識したのか急に鹿島の足が止まってムアントンがボールを回すようになり、45分に左サイドでレオ・シルバが足を出すもののボールが取れず、中でパスを受けたティーラシル・デーンダーが土居のチャージを股抜きで交わし、見事なミドルシュートで同点に追いつかれてしまう。

後半になると、鹿島もサイドチェンジを使ってムアントンのプレスを交わす作戦に出るのだが、やはり中盤でのミスが減らずにリズムは一向に良くならない。が、ここでも鹿島に運があり、後半16分に鹿島が相手のセカンドボールを拾って右サイドの遠藤に繋ぎ、クロスを鈴木優馬がきっちり決めてゴール、なのだがスローで見ると頭から手へと明らかに当たっており、鹿島にとってはラッキーな「神の手」ゴールであった。

その直後にも、鹿島は永木が相手2人に挟まれて苦し紛れのバックパスを奪われ、シュートは一度クォン・スンテが防いだものの、セカンドボールを胸でカットしたボールがポストに当たり、これも鹿島が運良く命拾い。その後は鹿島が自陣に守備を固め、32分にはまたも永木のロストからクォン・スンテが飛び出しイエローをもらってFKを与えるピンチもあったが失点には繋がらず、鹿島が何とか2-1で逃げ切って試合終了。

2位抜けだとベスト16の相手が川崎になるところだったが、これで鹿島は広州恒大との対戦が決まった。内容的には集中を欠く部分が多くて反省点の非常に多い試合ではあったが、鈴木は結果としては2得点で、終盤に入った三竿健斗は首をよく振ってスペースに入って中盤を落ち着かせるなど、若手に光るプレイがあったのが唯一の光明だろうか。代表戦も迫っているので昌子の怪我も心配だね・・・

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