「18歳のワンダーボーイに、34歳と39歳のおじさんが立ちはだかる」UEFAチャンピオンズリーグ準決勝 第1レグ モナコ-ユベントス

レアルがアトレティコを3-0で一蹴した翌日に行われた、チャンピオンズリーグ準決勝のもう1試合、モナコ対ユベントスは、こちらも敵地でユベントスが2-0と快勝して早くも決勝カード確定の雰囲気が漂う結果になってしまった。

ユベントスのフォーメーションは、最近の4-2-3-1ではなくて1トップにイグアイン、ウイングにマンジュキッチとディバラを配した3-4-3。おそらくアウェイという事もあって、モナコの4-4-2に対して守備で数的優位を作りつつ、4-4ゾーンの外側から攻める狙いだったのだろう。

しかしモナコはフランスリーグのチームらしく、ゾーンがあまり横にコンパクトではなくサイドにスペースがあまり生まれず、逆に前半は3バックのサイドをムバッペのスピードに突かれて何度かチャンスを作らせてしまう。が、そこは最後に鉄壁のブッフォンで、19分に至近距離からニアで合わせた18歳ムバッペの決定的なシュートも39歳がきっちり反応して弾いてしまう。

ホームで勢いに乗るモナコは、25分頃から前線のプレスを強化し、ユーベの3バックに対して激しくプレッシャーをかけ始めるのだが、そういう時に限って落とし穴が待っているもので、29分にカウンターからディバラ、ダニ・アウヴェスと繋ぎ、ダニ・アウヴェスは相手を背負った状態からノールックでヒールパスを出すと、これが中へ走り込んだイグアインにピッタリとタイミングが合い、イグアインがコースに流し込んでユベントスがワンチャンスで先制点を決めてしまう。

先制点の後からユーベは5バック気味に守りを固め始め、徐々にモナコの攻め手が少なくなって行く。それでも後半2分にPA内でスルーパスを受けたファルカオがシュートを放つが、これも残念そこはブッフォンがしっかりキャッチ。この試合を通じて最大の決定機をモナコはものに出来ず。

逆にユーベは前がかりになるモナコに対して何度か危険なカウンターを仕掛けるようになり、後半14分にディバラの守備でボールを高い位置で奪うと、ダニ・アウヴェスのピンポイントのクロスがファーに走り込んだイグアインに渡り、これをイグアインがスライディングで押し込んでユーベが2点目をゲット。ダニ・アウヴェスは34歳という年齢を感じさせないキレでお見事2アシスト。

あとはユベントスが選手を交代しながら守りを固め、モナコはセットプレイなどから何とか反撃の糸口を探るのだが、後半44分のジェルマンの決定的なヘディングもブッフォンが頭上で弾き、モナコは最後までユベントスの牙城を崩せず0-2で試合終了。

まだユベントスホームの試合が90分残っているとは言え、誰の目から見てもここからモナコの逆転勝ち抜けが非常に厳しいのは明白である。事故でもなんでもいいので、早い時間に先制点を奪ってアウェイゴールの1点差に詰めれば、何とか可能性が出て来るというところか。逆に、ユーベに先制点を奪われたらそこで事実上の終了になるので、最初の1点が重い試合になりそうである。