「Jリーグの負けパターンを救った、チョン・ソンリョンともう1人」アジア・チャンピオンズリーグ 水原三星-川崎フロンターレ

昨日は酒を飲んで帰ってからの録画観戦だったので簡単に。

正直、川崎の内容はACLで日本勢が負けるいつものパターンそのまんまだった。

グループ突破のためには絶対勝つしか無かった川崎は、4-2-3-1でサイドを上げて前に出るんだけど、3バックで中央をきっちり固めた水原に対してラストパスが通らず、ミスから相手にカウンターを仕掛けられてはドタバタ。自陣ゴール前では相手のプレスに負けてミスを連発、前半の20分までに少なくとも3度の決定的なピンチを与えてしまった。

もしここで失点していたらおそらく川崎の敗退は決まっていただろうが、GKチョン・ソンリョンが水原のシュートをことごとくストップ、何とか崖っぷちで留まり、その後は何とか試合を落ち着かせる事に成功した。チョン・ソンリョンは、後半ロスタイムのFKで、谷口が中途半端なクリアで相手にパス、至近距離からシュートを打たれた場面でもスーパーセーブと、韓国人GKでありながら韓国のチームを破る立役者となった。

そしてオーストラリア人の主審も川崎に味方(?)してくれたのも大きい。だいたいACLでのアウェイ戦というと、特に中東の審判とかだと明らかに日本のチームに対して厳しい判定をするのが恒例なのだが、後半11分にPAギリギリでハンドっぽくボールが当たった場面も流してくれるなど、この主審は公平というか時には日本有利に見える笛を吹いてくれて、途中でアウェイ戦という事を忘れてしまうぐらいだった(笑)。

まだ川崎は勝ち点7でグループ3位に留まっているが、最終節は勝ち点9で1位の広州恒大と、勝ち点8で2位の水原が直接対決、川崎はホームで最下位のイースタン相手に勝ちさえすれば自力でグループ突破が可能である。

ただ、水原戦の試合内容からすると到底楽観は出来ないし、勝ち上がったとしても決勝トーナメントでの展望はおぼつかない。風間監督時代から縦への推進力を失っただけのような、ポゼッションのためだけのパスサッカーをどうやって改善していくのか。鬼木監督に与えられた猶予はさほど多くはない。