「ガンバの代表コンビが良くも悪くも大活躍だが、参考になるかと問われると・・・」J1第4節 ガンバ大阪-浦和レッズ

今日の深夜0時半から、いよいよ最終予選のUAE戦が行われるわけだが、長谷部と高萩という2人のボランチが怪我で欠場する見込みとあって、急に先発本命へと浮上して来た今野のプレイを見てみたかったのもあって、昨晩はDAZNでガンバ対浦和の試合を見てみた。

選手に注目はしていても、やはり試合を見始めると戦術が気になってしまうもので、ガンバはすっかり定番フォーメーションになってしまった、遠藤をアンカーに置いた3-1-4-2。インサイドハーフは今野と倉田という代表コンビが並ぶ形。対する浦和はいつもの3-4-3ではなくて、何と柏木をトップ下に置いた3-4-1-2にして来た。

その狙いは明確で、ガンバの遠藤を柏木にマンマークさせる事にあり、このためガンバの攻撃はすっかり停滞、今野と倉田が上下動を繰り返して何とかボールを繋ごうとするものの、逆に攻撃が引っかかった後に彼らが上がって出来た遠藤の両脇のスペースを使われ、サイドの主導権でも劣勢になって何度かピンチを作るも、17分の宇賀神のシュートは枠を外れ、34分にガンバのミスから生まれた絶好機も興梠がクロスバーに当ててしまって得点ならず。

すると後半12分、ピッチ中央右でボールを受けた倉田が阿部を振り切ってドリブルを開始、そこから左サイドを上がって来たフリーのオ・ジェソクにパス、ダイレクトのクロスを今野がドンピシャで合わせ、前半は浦和の9本に対してわずか1本しかシュートを打てなかったガンバが、代表コンビ2人の活躍でワンチャンスをものにする。

しかしガンバに思わぬアクシデント。ガンバ正GK東口の怪我で出場していた藤ヶ谷が、後半25分過ぎにこれまた怪我をしてしまい、23歳の田尻がJ1初出場。その後は浦和の猛攻を受けるも落ち着いたプレーぶりでシュートをしっかりセーブしていたが、6分の長いロスタイム中に倉田がPA内で痛恨のハンド。これをラファエル・シルバにきっちり決められ、試合はこのまま1-1の痛み分けで終了した。

注目していた今野のプレイだが、90分絶え間なく走り回ってプレスをかけ続け、ゴールまで決めるなど完全に今のガンバを牽引する存在になっていた頼もしいのは確かだが、代表でのダブルボランチとして考えると、コンビを組む山口も人に食いつくタイプなので、どちらもこんなプレイをされたら不安でしか無い(笑)。倉田もプレイ自体は良かったが、PKはあまりに不用意で経験不足を露呈してしまった。

あと、今の代表にとっての課題は守備よりも攻撃にあり、特に大迫へ誰が縦パスを入れてスイッチを入れる役目になるのかが重要である。長谷部は遠藤ほど正確じゃないけどスピードのある縦パスを入れていたので、この役割を誰かで補完しなければならない。前回のUAE戦ではハリルホジッチもそこに期待して大島を起用したのだろうが、完全に裏目へと出てしまったので、ますますベテランの今野にかかる責任は大きくなるだろう。