「さすがに大迫1人だけではバイエルンには対抗できない」ドイツ・ブンデスリーガ第23節 ケルン-バイエルン・ミュンヘン

昨日はJリーグをやっていた事をすっかり忘れていて、つい夜は録画してあったケルン対バイエルンの試合を見てしまった。

結果的には、バイエルンが3-0で完膚なきまでに圧勝、スタッツもボール支配が75対25、シュート数は20対6、パスの本数は3倍以上の差と、スタッツも圧倒的でケルンはぐうの音も出なかった。

ケルンのフォーメーションは、チームにとっては攻撃的な形である4-4-1-1。相手を見てコロコロ変化させるがの好きなシュテーガー監督にしては珍しく、バイエルン相手だから大迫ボランチの5-4-1にするかと思ったが、ホームというのもあるのかモデストと大迫を前線に並べて来た。

バイエルンは形的には4-2-3-1だが、攻撃時にはSBが高く上がってダブルボランチのどちらかがビルドアップに下がる2-1-4-3のような形になっていた。こうなるとモデストと大迫がマークに行っても、CBの1枚とインサイドハーフの選手がフリーになるため、バイエルンはそこからやすやすとサイドに展開、高い位置で基点を作ってケルンのラインを下げさせボールを完全に支配した。

序盤こそ、ケルンは押されながらもカウンターの意欲を見せて、11分には右からのアーリークロスを大迫がヘディングで流して絶妙なコースにロビングのシュートを飛ばしたのだが、これをノイアーがワールドクラスのセーブを見せて得点ならず。

その後はバイエルンが、ケルンにボールが渡ってもすぐさまプレッシャーをかけて奪い返すゲーゲンプレッシングでケルンを完全に窒息させ、ハーフカウンターから何度も決定的なチャンスを作るもケルンGKケスターが耐え忍んでいたのだが、25分にCKの流れから左右にクロスを振られて、マークがずれたところでハビ・マルティネスに押し込まれて守備決壊。

前半は何とか0-1で折り返したものの、後半早々に左サイドからフリーで上がって来たベルナトがシュート、急いでオルコフスキがスライディングするも、股間を抜けてコースが変わる不運で2-0とされてしまう。

後ろからは適当なロングボールを放り込むだけで跳ね返されてお終いだったケルンは、後半から大迫を右SHにポジションチェンジ、ここで大迫がボールを受けて前線へ走るモデストに何度か良いパスを通し、ケルンには大迫へパスを出す大迫がいるよなと感心はしたものの、モデストから前線でボールを受ける大迫もいないのでそこから得点には繋がらず。その後はケルンもセットプレイから何度か良いチャンスはあったが得点できず、最後は途中出場のリベリにダメ押しを食らって試合終了。

得点ランキングリーグ3位のモデストすら沈黙する中。大迫は1人だけバイエルン相手に通用できる能力は示したものの、マークを受けながらボールを足元に収め、そこからマーカーを引きずりながら前へ進もうとするレヴァンドフスキに比べると、まだまだFWとしての能力は2~3歩足りないなと痛感させられる。やはり何度も書いている通り、上手さやスキルは間違いないのだから、あとはパワーだろうね。