「吉田も”裸”で無ければイングランドでも王様になれる」イングランド・リーグカップ準決勝 第2レグ リバプール-サウサンプトン

今までカップ戦でサウサンプトンの試合を無視し続けてきたDAZNがやっとこさ仕事をしてくれたので、昨晩はリーグカップの準決勝第2戦をネット視聴。

前線にスタリッジ、ララーナ、フィルミーノと揃えてほぼベストメンバーの必勝体制で臨むホームのリバプールに対し、第1戦は1-0の勝利で折り返したものの、ファン・ダイクが欠場して吉田と若手のスティーブンスというコンビになったサウサンプトンの守備が果たして耐え切れるのか、注目して試合を見始めた。

試合は当然、リバプールがボールを支配はするのだが、PAエリアの幅より狭く4バックをコンパクトにまとめ、外側のスペースはSHが下がって5-4-1、時には6-3-1のような形になって守り倒すサウサンプトンの守備をなかなか崩せない。ファン・ダイクに比べるとフィードに難がある吉田も、アンカーのロメウが始終下がってパスを受けに来るので落ち着いたプレイが出来ている。

逆に、前半35分には連続して左ウイングのレドモンドがドリブルでサイドを突破して決定的な折り返しを出すも、どちらもデイビスがフリーのシュートを外してしまって得点ならず。シュートミス後のサウサンプトンベンチの様子、ピュエル監督のリアクションが全く同じのリプレイ状態で笑ってしまった。

後半からはさすがにリバプールのターンになり、サウサンプトンは中盤もDFラインに吸収されてバイタルエリアでボールを回され、6分にはエムレ・カンのミドルをサウサンプトンGKフォースターが弾くものの、ボールは後ろへ転がってしまい、フォースターが慌ててゴールラインギリギリで掻き出した場面を筆頭に、スタリッジの至近距離からのシュートミスなど3~4回の決定機を作られてしまうが、サウサンプトンは何とか運良く失点ならず。

そこからは吉田劇場の始まりで、リバプールは後半33分にオリジを投入して4トップにし、なりふり構わずサウサンプトンのゴールめがけてクロスを上げまくるが、これを吉田がことごとく跳ね返してしまう。ハイボールには強いが、ヘディングのコースをミスって相手に渡す事も多い吉田だが、これだけ味方が周りにいて「裸」にならない状況であれば安心して見ていられる(笑)。吉田のコーチングも良いのだろうが、相棒のスティーブンスもサブとは思えない安定感で押し込まれながらもリバプールにチャンスを作らせない。

そして試合も後半ロスタイム。リバプールのCKからサウサンプトンがカウンター、シムズが中央をドリブルで突破すると、最後は右サイドをオーバーラップしたシェーン・ロングにパス、これをロングが落ち着いて流し込み、サウサンプトンの勝利を決定づけるゴールが決まった。そして間もなく試合終了。リーグカップの決勝は、同日の試合でハル・シティに2-1で敗れながらも、アグリゲートスコアで上回ったマンUとの対戦になった。

チームメイトの良いフォローがあったのは事実だが、吉田自身もMOMの評価になっておかしくない働きだったのは確か。何より、最近はどんな場面でも本当に落ち着いて対処が出来ている。もはやサウサンプトンCBのファーストチョイスの座を確保した事は間違いないだろう。だからJSPORTSは毎週サウサンプトンの試合を放送してよね(笑)。