「まだ5割の力しか出していないレアルを、鹿島は本気にさせられるかどうか」FIFAクラブ・ワールドカップ 準決勝 レアル・マドリー-クラブ・アメリカ

昨日はレアル・マドリーのクラブW杯初戦のクラブ・アメリカ戦だったが、また年末の飲み会があった後に試合を見たので雑感的な感想で。

まだレアルが5割程度の力しか出していなかったとは言え、クラブ・アメリカはレアルを研究してしっかり対策を取った良い内容だったと思う。

5バックで両サイドのスペースを消してマルセロやクリロナを抑え、中盤3人は両インサイドハーフがモドリッチとクロースというレアルのゲームメイクを担う選手をマーク、アンカーはDFラインの前に構えてバイタルエリアをケアする。そしてボールを奪うと、SBの裏のスペースを使ってカウンター。

決定機とは言えないまでも、前半にいくつかあったシュートチャンスでクラブ・アメリカが得点できていたら、もっとレアルを慌てさせる事が出来ただろう。それだけに、前半終了間際にフリーになっていたクロースにDFが詰めて、その裏をベンゼマに突かれて先制点を献上してしまったのは痛かった。この場面ではベンゼマのマークを捨ててまで動くべきではなかった。

これで楽になったレアルは、後半はさらに流しにかかって自陣にゾーンを作って相手を待ち受け、カウンターから何度も決定機を作り、最後は疲れきったクラブ・アメリカからロスタイムにようやくクリロナが決めて試合終了。決勝で戦う鹿島の相手は希望通り(?)レアル・マドリーとなった。

実際に鹿島が決勝で戦う時にはまた違うレアルになってしまうだろうが、一応この試合でレアルに対してどう戦うかを考えてみると、レアルのフォーメーションは4-3-3だが、攻撃時にはクリロナが前に残って2トップになり、SBが上がった3-5-2のような形になる。なので、やはりボールを奪ってからいかにレアルのサイドのスペースを使うかが鍵になる。そこはマメロディ、アトレティコ戦で既に鹿島がやってるので攻撃の形はそこそこ作れるかもしれない。

レアルの4バックはあまりシュリンクして守らないので、サイドで基点を作ってからDFの間を柴崎などがスルッと抜け出し、小笠原のパスからチャンスを作る場面も出来そう。ここにスピードのある選手がいれば良いんだけど、そこは後半の鈴木優磨に期待したいところ。

守備面では、レアルの攻撃の起点はやはりモドリッチとクロースなので、彼らには常時マークを付けなければならないのは当然として、マルセロ、クロース、クリロナが絡む強力な左サイドをどう抑えるか。正直、西と遠藤、植田では荷が重すぎるので、ここを石井監督がどう手当してくるか。かと言って何か強力な代わりがいるわけでもないので、そのまま行きそうではあるんだけどね・・・

レアルが決勝で最初にアクセルを踏み込んで早いことカタを付けに来るのか、前半は様子を見ながらじっくり来るのかは分からないが、何とかハーフタイムまでは無失点に抑えて、あわよくば何かの間違いで先制しちゃったりして(笑)、ワクワク出来る後半を迎えたいね。