「贔屓目に見なくても、岡崎のいないレスターはやはり弱くて退屈」UEFAチャンピオンズリーグ グループG コペンハーゲン-レスター

ここ2試合先発が続いている岡崎は、疲労を考慮してかチャンピオンズリーグのアウェイ・コペンハーゲン戦ではベンチスタートになったが、その試合の前半はレスターの試合の中でも最も低調な内容になってしまった。

レスターのフォーメーションは、2トップがヴァーディとムサ、2列目がシュルップ、アマーティ、ドリンクウォーター、マフレズという並びの4-4-2だったのだが、復帰直後のアマーティが明らかに本調子でなく中盤が作れず、ホームで圧力をかけて来るコペンハーゲンにサイドのシュルップとマフレズが押し込まれ、ヴァーディとムサでは高さで対抗できないので、ひたすら相手のDFライン裏を目掛けて適当なボールを蹴り出すだけのサッカーになってしまう。

コペンハーゲンもフォーメーションは同じく4-4-2で、攻撃はサイドにボールを展開してひたすらサンタンデールとコルネリウスの2トップにクロスを上げるだけのパターンなのだが、モーガンとフートがそれを跳ね返しても、中盤でレスターの選手が高さ負けしてセカンドボールを拾われる展開になってしまい、どうにもジリ貧になってしまうレスター。

後半からは、完全に消えていたマフレズをトップ下、ムサを左SHにシフトした事で、レスターもようやくマフレズを基点に押し返す事が出来るようになるが、逆に今度はカウンターを食らって後半の14分と24分に、いずれもシュートが浮いて命拾いしたもののフリーで決定的なシュートを打たれ、25分には左サイドを崩されて至近距離からシュート打たれるが、GKシュマイケルが何とか体に当ててセーブ。その直後にレスターはたまらずシュルップに代えて岡崎を投入。

岡崎はポジション的にはトップ下だったが、ピッチを幅広く動いて守備をこなしながらも味方のパスを引き出し、結局彼自身にシュートは無かったが、カウンターからヴァーディとの連携であわや1点もののチャンスを作り出すなど、ボールを確実に繋いでレスターに落ち着きを作り出していた。やはり間違いなく岡崎が入るとレスターは別のチームになるという事が誰にも実感できただろう。

残り10分を過ぎてから、岡崎も守備に入ってドロー狙いで守りを固めるレスターに対し、コペンハーゲンはパワープレイで勝ち越しを狙い、後半45分に右サイドからのクロスをコルネリウスがヘディングでコースへ流したが、シュマイケルがきっちり反応してギリギリセーブ。試合はそのまま0-0のスコアレスドローで終了した。

レスターはグループリーグ勝ち抜けはならなかったが、チャンピオンズリーグ初参戦クラブとしては史上初の4試合連続無失点という珍記録をマークしての首位堅守。3位のコペンハーゲンとは残り2試合で勝ち点5の差があるので、決勝トーナメント進出はほぼ確定だろう。今回はベンチスタートだったが、次節ホームでのクラブ・ブルージュ戦では是非とも岡崎の先発で行ってもらって、きっちり勝利で突破を決めてほしいね。