オリンピックの変化に見る、ドーピング問題の正常化度合い

昨日は飲みの用事があり、酔っ払って帰った後はサッカーを見る気にならず、ふとテレビをつけたらやってた男子50km競歩をつい最後まで見てしまいました。

終盤に荒井選手がスパートした時に、3位争いをしていたカナダのダンフィー選手と接触があり、そのせいかダンフィー選手がバランスを崩して遅れた事で、カナダの選手団から抗議があり、一時は失格とされてしまいましたが取り消され、無事銅メダルが確定したようで良かったです。

それにしても競歩の場合はマラソンと違って、「勝負の歩き」「前を追って歩きたい」「素晴らしい歩きです」みたいにアナウンスがどこか牧歌的で、緊迫した中でもほっこりした空気が流れて楽しかったですね(笑)。

これで日本のメダル獲得数は金メダル12個を含む40個と、前回のロンドン・オリンピックの金7個、メダル総数38個から総数で上回り、金メダルはほぼ倍増とかなりの躍進になってます。

それは日本の各競技団体、選手の努力の結果だとは思いますが、国別総数で中国やロシアといったこれまでの強豪国のメダルが減っているおかげもあるように思います。その原因はもちろんドーピング問題。

五輪前にロシアが国ぐるみでドーピングを推進していたという告発がされて、五輪への出場が危ぶまれた事がありましたが、ずっとドーピング問題に晒され続けている自転車ロードレースをずっと見ていた私にとっては、何を今更という気がしてなりません。

ぶっちゃけ、ドーピングがバレたのは中国やロシアの技術が拙いからであって、西側諸国はまだバレない高度なドーピングは続けていると思ってます。サッカーでも、あんなに週2回が当たり前のハードスケジュールなのに、ビッグクラブが初夏に行われるチャンピオンズリーグの準決勝や決勝で異様に走り回れるのは何かおかしいと思っています。

いまだにドーピング問題が完全に解決できない理由は、自転車のツール・ド・フランスでのWADA(アンチ・ドーピング機関)と主催者のASO、自転車連盟のUCIの三角関係のように、各国や競技団体の利害は当然としてスポーツ主催者の利権、医療や医薬品の闇市場、各国司法のやる気、腐敗度などが複雑に絡み合い、誰かが音頭を取れば誰かが足を引っ張る構図になっているからです。

幸いにも日本ではそういった問題は極めて少ない(はずですよね?)わけで、4年後に行われる東京オリンピックでは、是非ともドーピングがクリーンな大会という旗印を掲げて、全力でドーピングを撲滅するシステム、体制づくりを行い、今後のスポーツ界にとってのモデルケースになってもらいたいところです。