「優勝も欧州戦も全て失ってしまったクロップ・リバプール」ヨーロッパリーグ決勝 リバプール-セビージャ

昨晩は飲みに出かけていて酔っ払った頭で見ていたので簡単に。

しかしリバプールのクロップ監督やファンにしてみたら、何で後半はあそこまで崩れてしまったのか未だに納得出来ないのではないだろうか。何しろ、前半はリバプールのシュートが8本に対してセビージャはわずか1本だったのに、後半はそれが5対10になるのだから、同じチームの試合とは思えない落差である。

前半のリバプールはドルトムントとの2戦目アンフィールドでの試合のようにビジャレアルを攻め立て、相手のコンパクトな4-4-2ゾーン・ディフェンスに対してSBが高い位置取りをしてゾーンの外から攻める形でペースを握り、35分にスタリッジの左足アウトサイドでの絶妙なシュートが決まった時には、これはもう試合はリバプールのものだなと録画であっても思ってしまうような雰囲気だった。

ただこの試合は審判のハンドに対する判定が甘く、12分、40分とPA内でのビジャレアルのハンドが見逃される不運があり、特に40分の方は明らかに下に出した手にボールが当たっている誤審レベルの見逃しで、ここで2点目が入っていればおそらく試合の結果は大きく変わっていただろう。

そして後半キックオフ直後のプレイで、リバプール左SBモレノがミスパス、それをマリアーノが拾ってモレノの股を抜くと、クロスにガメイロが飛び込んであっという間にセビージャが同点。これがよほどリバプールにとっては精神的に動揺をもたらしてしまったのか、そこから一気に守備がメタメタになり、それからの2失点は全て自陣に人数が揃っていた中をやすやすとドリブルで切り込まれ、パスをつながれ崩されたゴールだった。

まあドルトムントの時もそうだったが、クロップのチームは勢いに乗って前からプレスがかかっている時は良いけど、一度受けに回るととたんに守備ラインをぶち抜かれてしまうのは宿命みたいなもので、それが後半最初のプレイでたった1人の選手によるミスで起こってしまったのもリバプールにとっては二重に不運だった。

それにしても、リバプールは今期のリーグ戦では8位に終わり、この試合に勝っていれば来期のチャンピオンズリーグがストレートインになっていたのに、優勝も欧州戦の権利も失ってしまった落胆は相当なものだろう。リーグ戦のみとなれば当然、選手の編成、獲得予算にも大きな影響になるはずで、クロップにとっては頭の痛いシーズンオフになりそうである。