不世出のスーパースター、澤穂希選手の現役引退に寄せて
先ほどNHKの速報で、あの澤穂希選手が現役引退を表明したというニュースが飛び込んで来ました。
言うまでもなく、前人未到のW杯6大会出場にしてドイツW杯の得点王兼MVP、翌年にはFIFA最優秀選手を受賞と、これに並ぶ実績を挙げる選手はこの先にも後にも日本に生まれることはまず無いであろう真に偉大なフットボーラーであり、日本にここまで女子サッカーを根付かせた最大の貢献者である事は間違いありません。
個人の能力だけを取ってみても、勝負強さと展開力、危機察知能力、運動量、キャプテンシーを高いレベルで兼ね備えた、女性版スコールズのようなオールラウンドな選手であり、男子代表に彼女のような選手がいれば、W杯ベスト8も不可能ではなかったのではないかと妄想してしまうぐらいです。
ただ残念ながら、あまりに大きな存在感、選手の精神的な拠り所であったが故に、彼女にとって代われるような後継者が最後まで現れず、澤不在となったなでしこジャパンは今後しばらくは低迷する可能性が高くなってしまった事が悔やまれます。まあ、そんな簡単に代わりが見つかるような存在ではないのは重々承知ではありますが・・・
15歳での代表デビューから22年という長い間、W杯やオリンピックに出場できなければ、冗談抜きで女子サッカーの灯が消えてしまうという凄まじいプレッシャーを、たった1人で背負い込んで来た重みは、私のような素人でさえ想像するだに気が遠くなります。そう考えると引退が惜しいと思うよりも、ねぎらいの言葉しか出て来ません。
きっと近い将来にまた指導者のような形でサッカー界に戻って来られるかと思いますが、それまでは現役中はなかなか難しかったであろう、甘い新婚生活を楽しんでいただきたいですよね。本当にお疲れ様でした!
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