「イランとイラクが意外と危ない」ロシアW杯アジア二次予選 各グループの状況

最近の自分にしては珍しく(?)昨日のうちに戦評はアップしてしまったので、今日は久々に左うちわで他グループの状況を眺めてみます。と言っても、割りとどこも順調なのでネタは少ないんですがね・・・

まずグループAは、サウジが負け無しで1試合少ない状況で勝ち点13と楽々トップ・・・なんですが、サウジアラビアはパレスチナ戦でイスラエルが占領するヨルダン川西岸地区での試合を拒否したため、試合を棄権。まだ公式記録では引き分け扱いになっていますが、おそらく0-3の負けになって勝ち点は12に訂正される可能性が高いです。とは言え、それでもサウジが3位以下になる事はまず無いでしょう。2位はサウジと同じく1試合少ないUAEで、まあ1位と2位は力量的にこの2チームで決まる公算は高そうです。

グループBは、やはりAと同様に1試合少ない状態で上位2チームのヨルダンとオーストラリアがリード。こちらも2位以上については無風ですね。ただ、オーストラリアはアウェイのヨルダン戦で負けており現在2位、最終予選ストレートインの争いは最終戦の直接対決で決まるでしょう。

グループCではカタールが5連勝で首位を独走。2位争いが、6試合を消化して勝ち点13の香港、5試合消化で勝ち点10の中国と熱い同国対決になっています。第1レグは中国ホームでスコアレスのドローだったので、当該勝ち点差であれば香港が中国に勝てば一気に有利となるところですが、この二次予選は総得失点差が優先ですし、どちらもカタールとの対戦を残しているのでまだ行方は分かりません。

グループDも1試合少ないイランとオマーンが上位。得失点差でも、この2チームと他ではプラスとマイナスにはっきり分かれていますが、総勝ち点では他のグループに比べて多い方ではないので、取りこぼしがあると2位になったほうは敗退の危険があります。プロリーグがなかなか熱そうなインドはもうちょっと頑張ってくれるかと思ったのですが、現状は最下位と期待を裏切る結果に。

日本のグループであるEは、シンガポールが負けた事で1試合少ない日本とシリアが一歩リード。シンガポールは次節のホームシリア戦で勝つしかグループリーグ突破の可能性が無くなってしまいました。日本としてもまだシリアとは勝ち点1の差しか無いので、ここはシンガポールを応援しておきたいところ(笑)。でもシリアが勝つと、最終戦は気が抜けない試合になってしまいそうです。

グループFはインドネシアが政府による国内リーグ介入をFIFAが問題視して失格処分にされたため、かなり変則的な試合結果となってます。現状ではタイが勝ち点13でトップにいますが、2位のシリアがまだ3試合しか消化しておらず勝ち点5。ベトナムが4試合消化で勝ち点4の3位になってます。とは言え、このグループで本命のイラクが低迷、タイが大躍進と、両国の経済、政情の状態がサッカーの成績にも反映されてしまっています。特にACLでも活躍が目立つタイは、最終予選の台風の目になりそうですな。

グループGについては韓国が5連勝で順調に1位を走行中。ただし2位はクウェートとレバノンが勝ち点10で並んでいる状態。クウェートが1試合少ない分有利ではありますが、まだどちらも韓国との試合を残しているのでまだ分かりません。

最後にグループH。ここは北朝鮮がトップではありますが、2位のウズベキスタンが1試合少ない状態で勝ち点1差、そして直接対決は既に終了しており、残りはどちらも力が劣る相手である事を考えるとウズベキスタンのほうが1位には近いと言えます。他のチームはまあチャンスは無いでしょうね。

一部のグループを除けば、だいたい2チームが抜けだしている状態が多いので、2位の8チームのうち成績上位の4チームが最終予選に進出できるワイルドカード争いがこれから注目されるでしょう。インドネシアが失格になったグループFがあるので、各グループ5位との対戦結果を除いた比較になるのでややこしいです。日本はそんな事を考えなくて済むよう、残り全勝でスッキリ最終予選行きを決めて欲しいですな。