「メッシとゲッツェを見比べて、果たしてグアルディオラは何を想う」欧州CL準決勝第1レグ バルセロナ-バイエルン・ミュンヘン

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バイエルンのグアルディオラ監督にとっては、選手・監督時代でレジェンドを作った古巣バルセロナへの凱旋試合となるはずだったのだが、皮肉にも自身が育てたメッシによって2得点1アシストを決められ、決勝進出には極めて厳しい0-3という返り討ちに遭ってしまった。

試合はアウェイのバイエルンが何とラフィーニャ、ボアテング、ベナティアの3バックでスタートするサプライズで始まる。バルサが誇る3トップへのマークと中盤へのプレッシャーを両立させようとした狙いがあったっぽいが、いきなり3バックがオフサイドを取り損ねて決定的なピンチを招くと、あっさりグアルディオラ監督は諦めて4バックにスイッチ。

フォーメーションとしては、レヴァンドフスキとミュラーが2トップ、シュバインシュタイガーがトップ下、アンカーにシャビ・アロンソという4-3-1-2という形で、バルサが自陣に入って来るとミュラーも下がって4-5-1のゾーンを作り、中央をガッチリ締めてバルサの突破を防ぐ形に切り替える。

前半は3バックの失敗からの流れで、18分にミュラーと2人で崩してレヴァンドフスキがフリーでコースを外してしまったシュート以外にはなかなか攻撃が作れなかったバイエルンだったが、後半からは積極的にSBが上がり目のポジションを取り、サイドで基点を作って全体が押し上げつつパスを繋いでいくペップらしいサッカーで盛り返す。

が、75分を過ぎてから突然バイエルンにらしくないミスが連発してしまい、それが致命傷を招いてしまった。

77分の得点は、ネイマールがPA内で倒された事で審判に詰め寄っている間にノイアーがリスタートしてしまい、ベルナトがドリブルで持ち上がろうとしたところでインターセプトされ、その後ろの選手も安易な対応でメッシにボールが渡ってしまう。

ここでノイアーはメッシにニアを抜かれたゴールを決められてしまうのだが、注目すべきなのはメッシがボールを受けてからシュートを撃つまでに一切ゴールを見てないという点で、このためノイアーはボールが来てから反応せざるを得ず、しかもこの場合は左足でファーを狙うシュートを警戒しなくてはいけないため、ステップの予備動作がほんの一瞬遅れてしまったところを撃ち抜かれたもので、世界一のGKであるノイアーを手玉に取るメッシの駆け引き、テクニックは圧巻というしか無い。

そしてその3分後に決まったメッシの2点目は、やはりバイエルンのパスミスから右サイドのメッシにボールが渡ってからのプレイで決まったのだが、メッシは縦のドリブルから一度は完全に左へと切れ込み、ボアテングは左足からのシュートを完全に予測して体重移動、しかし次の瞬間にはメッシが切り返していて重心が移動しきっていたボアテングの下半身は無様にも崩れ落ちしまった。

そこからメッシは2歩でトップスピードまで達し、慌ててノイアーは体でシュートを防ぎに行くが、メッシは何と走りのスピードを一切落とさぬままループシュート、ノイアーも手で何とか反応はしてみるものの間に合わず。ダブルの切り返し、超加速、物理法則を無視したかのようなループの軌跡と、人外のプレイ一瞬のうちに3つ積み重ねられてしまった。

ロスタイムに決められたバルサの3点目は、メッシのスルーパスにネイマールが完全に抜け出し、1度シュートモーションを見せてから冷静にノイアーの股間をインサイドで抜いたのだが、メッシの超絶技巧と比べると普通の人に見えてしまうのだから恐ろしい。ましてや失点してからミュラーに代えて投入されたものの、ほぼ何も出来なかったゲッツェとは残酷なばかりの対比となってしまった。

結果的に、バイエルンにとってはやはりロッベン、リベリという独力で局面を打開できる選手が居なかった事が響いてしまったわけで、いかに世界のトップレベルではチーム力だけを高めてはダメで、天文学的なサラリーを取るスーパースターを揃えられるかが成績を決める、というあまりにもドライなサッカー界の現実を見せつけられる思いがした。

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