「14億円!岡崎のレスター移籍は是か非か」日本人選手の欧州移籍展望

新年が開けて欧州も冬のマーケットに本格突入し、セレッソ南野選手のザルツブルク移籍を始めとして、U-21代表鈴木武蔵選手のフランクフルトへの練習参加、イングランド・プレミアリーグのWBAが長友に獲得興味という噂、そして同じくレスターは岡崎へ14億円のオファーと、日本人選手獲得の噂も出てきております。

このうち南野については既に獲得が正式発表されており、移籍金は1.7億円と実績からするとかなり破格の値段が付けられました。出場機会などを考えるとブンデス2部とかのほうが良いんじゃないかという話もありますが、ブンデス1部でもこの移籍金は捻出できるとは思えず、セレッソとしては選択肢が事実上無かったのではないかと思います。

ただ、中堅国リーグといえどチャンピオンズリーグに常時出場しているチームは資金力が豊富にあり、有望な選手を獲得してはCLでお披露目してビッグクラブに売り飛ばす戦略が定着しており、早速サウサンプトンで得点を挙げているマネもザルツブルクから夏に加入した選手であり、ぎっちりと順番待ちの列が出来ている状態です。彼らとしちゃ、どんどんと才能を取って来て使い物にならなかったら捨てれば良いわけで、育成してもらおうなんて気持ちを持っていたらあっという間に取り残されます。虎の穴ですな。

その中に割り込んで、なおかつ行列を追い越して出場機会を手にするにはよほどのレベルアップが必要で、先輩の柿谷が既にバーゼルで出場機会に苦しんでいるように、フィジカルだけでなく語学と戦術意識も欧州レベルからは劣っている日本人選手にとっては極めて高いハードルです。ひとたび出場機会を失うと水野や宮市のようにずっとくすぶってしまう可能性は低くなく、それを克服するためには何より本田のような強靭なメンタルが重要になって来ます。全部生まれ変わるぐらいの気持ちで頑張ってもらいたいですね。

鈴木武蔵については単なる思い出作りの練習参加だけかと思ったら、意外とフランクフルト・シャーフ監督から気に入られているみたいですね。昨年末にアルビレックス新潟と契約を更新したところですし、冬のマーケットですぐ移籍とは行かないでしょうが、夏辺りに本格オファーがあるかもしれません。

長友と岡崎についてはそれぞれプレミアリーグ17位と最下位のチームからと言う事で、まあこういったチームにありがちな残留のために選手をとにかくあちこちからかき集めて当たりが出たら儲けもの、という福袋オファーだと思うので高額なサラリーがゲット出来るという点以外にはお薦めできる部分はありません。まあ、岡崎の場合は家族持ちなのとキャリアとしては終盤なので移籍はアリだとは思いますが、長友の方にメリットは無いですね。

それに、昨日はFAカップのハル・シティ対アーセナルの試合を見てましたけど、ハル・シティの守備戦術がないに等しく、アーセナルがゴール前でパスを回すと選手が右往左往してスペースを開けまくり、DFラインも全く揃わずラクラクとアーセナルの選手に前線へと飛び込まれていました。このハル・シティでさえWBAやレスターより上位なのだから、プレミア下位の戦術レベルが分かろうかと言うものです。そりゃサウサンプトンが上位に来るわけですな・・・(苦笑)

さて冬のマーケットが締め切られる1月31日までに、日本人選手の移籍で新たな動きが生まれるのでしょうか?