「よっぽど清武はニュルンベルクに愛されているのか」ドイツ・ブンデスリーガ第10節 ハノーファー-フランクフルト

リーグ戦では3戦連続無得点の不調に陥っていたハノーファーは、前節に清武のFKでドルトムントを下し、間のポカールではアーレンに負けたもののフランクフルトとの試合では再び勝利。少しずつチームに粘り強さが出て来て上昇ムードになりつつある。

とは言え、攻撃では清武のFKから相手がオウンゴールをしてくれた1点のみで、シーズン序盤にはそれなりに点を決めていた1トップのホセルが絶不調。清武自身は、ドルトムント戦でのゴールがきっかけとなったのかバイタルエリアでの躍動感が出始め、積極的な飛び出しやドリブルでの仕掛けを見せて攻撃をけん引するものの、ホセルがチャンスにどれもこれも決められず、清武もGKとの1対1で当ててしまうなど決定力不足を露呈。

せっかく清武はセットプレイからしか点を取れないポッカリサッカーのニュルンベルクから脱出したのに、新天地に来てみたらまた同じような得点力不足なチームでしたというのだから苦笑するしか無い。昨シーズンに在籍していたドゥルミッチのような足の速い選手がいれば全然違ったのだろうが、セレッソで柿谷とのコンビも短かったし、そういう運命のもとに生まれているのかもしれない(笑)。

ただ、救いとしてはハノーファーが一応パスサッカーを志向している事。この試合ではフランクフルトがアウェイという事もあってか自陣に4-4-2のゾーンを引いてほとんど前に出て来ず、ハノーファーのボランチにはフランクフルトの2トップがチェイスするもののCBに対してはほとんどノープレッシャー。おかげでCBからサイドチェンジがバンバン出せて、酒井宏樹の上がりにピッタリ合うシーンが何度もあった。高い位置で攻撃の基点が出来れば清武も絡みやすい。

もっとも、そこからフランクフルトのブロックを崩し切れないのが今のハノーファーの実力なのだが、方針がブレてないだけに希望はある。これで清武が得点を量産出来るようになればベストなんだけど、どうも本田や香川が持っているようなGKとの駆け引きが出来なくて、ほぼ決め打ちでシュートを打っている感じがする。テクニックや判断力が無いわけじゃないので、ちょっとのきっかけだと思うんだけどねえ・・・こればっかりは外野がどうこう言っても仕方ないわけだけど。

長谷部についてはダブルボランチの一角で先発、62分で交代。フランクフルトがそんな戦いだったので、ほぼ守備に走り回るだけで攻撃で良い所はなかなか出せずチームも4連敗。まあお疲れ様。今回は乾と一緒に代表に呼ばれる可能性が高そうだけど、リフレッシュして帰って欲しいね。