「組織としての合格点は後半15分のみ」キリンチャレンジカップ 日本-ジャマイカ

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発足してからまだ2試合で未勝利のままだったアギーレジャパン。3試合目のジャマイカ戦は、山のようにチャンスを作りながらも結局は前半にもらった相手のオウンゴールのみの1点と、決定力不足を激しく露呈しながらも何とか初勝利という結果を手に入れた。

アギーレ監督が良い練習を積むことが出来て勝利を確信していると語ったのを見て、前の2戦では良く分からなかったチームの組織に注目しながら試合を見ていたのだが、出来で大きく分けると3つの時間帯に区切られていたように思う。

まず前半は正直言ってかなり選手は混乱していた。守備時には4-1-2-3になったり4-1-4-1になったりで中盤から前の選手のポジショニングが曖昧で、DFラインが積極的に上がっているのは分かるんだけど、4-4のゾーンなのかマンマークなのかはっきりせず、時々アンカーの細貝の両脇ががら空きになっていて相手に入り込まれ、ジャマイカの攻撃がしょぼくて助かったがブラジル相手にこれだと相当ひどい目に合うだろうなと思ってしまった。

また、ジャマイカが香川に対してほぼマンマークを付けて来たために、香川は高めの位置に上がってマークを外すようにウロウロしていたため、武藤が香川が上がったスペースのカバーに下がらざるを得なくなり、その武藤によって縦のスペースが消されて長友が上がれず、前半は左サイドの攻撃が全く機能していなかった。

さすがにアギーレも問題視したのか後半にはかなり組織が改善する。まずDFラインの4人が相手のクサビに対して前に出て積極的に当たるようになってゾーンよりもマンマーク色がはっきりし、香川は低めのポジションに下がって長友と武藤を上がり目の位置にし、香川へのプレッシャーを軽減させた。

そして香川はその位置から機を見てトップ下のスペースに上がり、バイタルでボールを受けて溜めを作り、ジャマイカ3バックの横のスペースに飛び出す選手にスルーパスを合わせる形で日本の攻撃が活性化した・・・のは良かったんだけど、後半14分に小林悠が投入されて本田が左サイドに移った事でまた日本の流れが悪くなってしまった。

本田と香川が同サイドに来たせいで相手もボールもそっちのスペースに偏るようになり、それでも長友・香川・本田の3人は彼らだけでサッカーをしているかのごとく狭いスペースの中で無理なワンタッチパスで崩そうとしたり、長友がむやみに上がっては可能性のないクロスを上げまくるなど、ザックジャパンの暗黒期を再現するようなサッカーになってしまった。

やはりアギーレジャパンのカラーは堅守速攻であり、後半の最初15分間に見せたような相手のクサビに対する厳しい当たりから、香川を中心とした中盤から前線への積極的でスムーズな攻撃の流れ、サイドの高い位置で基点を作っての崩しが今後の戦い方のベースになっていくのではないかと感じた。

ただちょっと気になったのは、西川がボールを持つとジャマイカの3人の前線がCBとアンカーにマークを付けて来たんだけど、アギーレが前の2戦で明言していたような細貝が下がって3バックという形にはほとんどならず、西川がロングフィードを直接蹴る形が多かった事。細貝と西川のロングキック能力を天秤にかけた結果かどうか分からないが、ビルドアップの狙いがいまいちはっきりしてなかったように思う。

ジャマイカ戦の組織以外で目立った点は、博打に思えた細貝のアンカー起用と、Jリーグの若手選手の頑張りだろう。

まず細貝は非常に危機察知能力が高く、相手のクサビに常時目を光らして流れを切り、1対1に晒された味方に対していち早くカバーしてボール奪取を助けるなど、まるでレスキュー隊のような獅子奮迅ぶりであった。

細貝の欠点は人に食いつき過ぎて、早いパス回しには付いて行けなくなるし広いスペースが出来るとマークに迷いが出てしまうのと、ロングパスでの展開力がないところなんだけど、昨日はジャマイカがパスで崩すでもバイタルのスペースを使うでも無かったのでボロが出ず、展開力に関しては柴崎や塩谷がある程度フォローをしてくれていた。現時点では一番アンカーとしての安定性があるので、ブラジル戦も先発候補だろう。

そしてその柴崎と塩谷は、とても新参とは思えないぐらいに落ち着いてプレイしていた。前にいる本田の調子が良くてボールが収まるのもあってか、塩谷の縦パス、本田のキープ、酒井高徳のオーバーラップという形が機能し、柴崎がシンプルにチャンスメイクで絡む右サイドは見ていて楽しかった。欲を言えば、香川ではなく柴崎が低い位置からゲームメイクするパターンも見たかったけど、鹿島でも小笠原の相棒として上がり目だから自然とそうなってしまうのかもね。

まあジャマイカ戦はあくまで足慣らしであって、現在のアギーレジャパンの真価はブラジル戦ではっきりするはずだ。彼らが現在滞在している北京は大気汚染で大変みたいだけど、何とかベストコンディションのブラジルで来てもらいたいね。

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2014/10/11 | 日本代表, 未分類

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