本田の悪影響は本人よりも周囲に現れてしまう?

最近はツール・ド・フランスを見てばかりでさっぱりサッカーのネタがアップ出来ずにいる昨今ですが、そういう時には不思議と(?)ネタを送っていただける方がいるので助かります(笑)。今回もZEROさんです。

最近気になっているのですが、本田は中田英の悪いところばかり似て来ているように思えて仕方がありません。仕事の世界でもそうですが、何が向いている仕事かと自分にやりたい仕事は必ずしも一致しないことはよくあります。こだわりやプライドは大事ですが、それだけでは生きられませんし、何よりも人間として成長しません。それはサッカーでも変わらない、と私は思います。同じ人間の営み、ですから。

ティキタカのことを書いてらっしゃいましたが、ご承知の通りティキタカをやっている選手は誰もサボりません。イニエスタであれチャビであれ。。。今大会はそれがより一層強まったように思います。実際に守備をサボらせる選手がいたチームはアルゼンチン含め全て負けました。

どっかの記者が南米らしさが失われるなどという妄言を書き散らしていましたが、サッカーの先端が欧州である以上、結論は変わるはずはありません。実際にネイマールからそれを示唆するコメントも出ました。

話を元に戻して、みなさん忘れていますが、EUROでMVPを取ったイニエスタもかつては便利屋でした。その中で今のようなプレースタイルを作り上げました。だから今でも柔軟な戦術変更に器用に対応できる貴重な選手になっています。

中田英寿や本田は日本人離れしている思考で私も敬意は持っていますが、逆に他の選手から虚心坦懐に学ぶ、という心を失っている、あるいは失ったように私には思えます。

世界一になりたい、と本田が真に願うなら、いろんなポジションを嫌な顔一つせずこなし、欧州の頂点に立ったイニエスタの背中を是非見てもらいたい、私はそう思っています。これは香川にしても同じです。

個人的にいつも不思議に思っているのですが、日本はこれだけ4-2-3-1や3-4-3だとかの戦術論が好きなのに、ロボットだとか個性が失われるとかで何故か選手個人が戦術に埋め込まれるのを嫌う風潮があるんですよね。戦術は選手が戦術通りに動かないと意味が無いのに、選手が戦術通り動く事を否定するとはこれいかに。

さて本田や中田の話ですが、中田も最終的にはジーコジャパンでボランチをやってたように、本田も本人的なこだわりはあっても自分が納得すれば方針変更できる柔軟性はあるのではないかと思っています。

問題なのは、その変なポジティブマインドが周囲に与える影響のほうで、本田にとっては自分を焚きつける有限実行の材料としてのポジティブ発言が、香川や長友にとっては「ひたすら攻撃的に行けばいいんだ」「ポジションバランスなんか考えなくていいんだ」というフリーダムなレリゴー思想として広まってしまっているんじゃないかと。

今期の本田や香川は、もし起用されるなら共にインサイドハーフとして使われる可能性が高いのではないかと思っています。まず戦術的な役割を果たすことが求められるポジションで、理想ではなく現実的に生きる彼らの姿を見たいと思っています。