「原口は次世代日本代表の顔になるか」ヤマザキナビスコカップ グループB 柏レイソル-浦和レッズ

昨日は墓参りのついでに大阪から京都まで自転車でツーリングをしたので、かなりフラフラになりながらの試合観戦だったので簡単に。

何故かJリーグでは、広島や浦和のような3バックのチームに対し、4バックのチームが3バックに代えて全ポジションで1対1の関係性を作るという、いわゆるミラーゲームを仕掛けるチームが多かったりするのだが、この試合での柏も同じようにミラーゲームを仕掛けてきた。

4バックのチームはだいたいサイドは2枚で守る形が多いのだけれど、イタリアで主流になっている現代的な3バックは、4バックに対してサイドを3枚で攻めて数的優位に立つ狙いがあり、それがゆえに長友のような運動量に長けた選手が3バックのチームでは非常に重宝されているという側面がある。

3バックに対するミラーゲームが多いのは、そういう戦術的なギャップを4バックのゾーンで対策するのはなかなか難しいので、いっそ完全にマンツーマンにしたほうが戦術的な修正が少なくて楽というのがあるのだろう。

で、結果的にこの試合ではネルシーニョが勝利した。前半は浦和の3トップのスピーディーなコンビネーションで先制点を許したが、前半の終了間際に柏木の不用意なタックルでPKを得て同点にすると、後半はサイドの攻防で柏が優位に立ち、特に田中と橋本のコンビによる崩しが効果的に働き、柏が逆転勝利を挙げた。

ただ、個人的には負けたとはいえ浦和の原口のプレイに印象を受けた。ボールを持って前を向くと凄まじく切れのあるドリブルで守備を切り裂き、プロフェッショナルなファールで倒されても以前ならブチ切れてそれ以降は不安定なプレイになりがちだったのだが、今は淡々と流して自分のプレイを続けるあたり、精神的に成長の跡が見える。

さすがに今からブラジルW杯には間に合わないだろうが、国内組では広島の塩谷やガンバの宇佐美と並んで次世代日本代表の核となれるポテンシャルはあるし、得点力が向上すれば欧州のトップチームでも十分やれると思う。