「悪い意味でファン・マルヴァイク監督は変わらないなあ」ドイツ・ブンデスリーガ第20節 HSV-ヘルタ・ベルリン

ウインターブレイク明けから連敗していたヘルタが下位とはいえ古豪のHSV相手にアウェーで快勝した試合だったが、ヘルタが良かったというよりもHSVが自滅したという方が正解の内容であった。

HSVの監督は小野が居た頃のフェイエノールトを率いていたファン・マルバイク。この試合でいかにも彼らしいなと思ったのは、コンパクトな守備からのカウンターが得意なヘルタに対して、相性が悪いはずのハイラインのポゼッションサッカーで挑んでしまった事で、大きなスペースがあると右往左往しがちな細貝は、しっかりフィルターがかけられた中でパスを読んでカットし、素早くシンプルにパスをつなげるという彼が一番得意とするプレイで躍動していた。

おまけに悪い事にはHSVが早い時間帯にセットプレイから2失点、それも1点目は細貝が倒されて得たPKをセーブした直後にCKから決められたもので、試合のモメンタムが変わる潮目を自らのミスで逃してしまった。勝てなかったころのニュルンベルクもそうだが、悪い時はことごとく運気が裏目に出てしまうものだ。

まあ運が味方してくれなかったとは言え、わざわざヘルタの土俵で勝負を選んだファン・マルバイク監督の責任は大きく、未だかつて2部に落ちたことがないHSVがわずか勝ち点16のブービーに沈んでいる結果に対して解任の噂が出ているがこういう試合を見てしまうとそれもやむなしという気はする。

これでヘルタはEL圏内に勝ち点2差の7位に再浮上。しかし、この試合でも2得点を決めて得点ランクが現在単独1位のエース、ラモスに対してドルトムントが獲得する噂が出ており、ELに行ったら行ったで相当苦労しそうではある。が、CLプレイオフ圏のシャルケまで6差でもあるので、どうせ来期しんどくなるならそこまで辿り着いて欲しいかな~(笑)。