「長友は手抜きか息切れか」イタリア・セリエA第9節 インテル-ヴェローナ

8節を終わってプロビンチャでありながらもインテルより上位の4位にいる絶好調ヴェローナが相手とあって、欠場者を抱えるインテルにとっては厳しい流れになるかと思われた試合だったが、開始わずか12分でセットプレイの流れから2点を取るというラッキーな展開で、結局セットプレイで合計3点を取っての4-2で終わった。

ただし内容的にはかなり均衡していて、ヴェローナはベテランのドナーティとトニのセンターラインで基点を作って素早く攻める攻撃が機能し、前半32分にはまさにそのトニがポストで落とした形からマルチーニョが決めて一時は1点差にまでヴェローナが迫った。

しかし38分に、長友が左サイドからカットインして放ったシュートがポストに当たり、跳ね返りを最終的にパラシオが押し込んでゴールを決めた事で、前半は最後までインテルのペースで終わらせることが出来たのが大きかった。

長友はこれ以外でも前半はMVP級の働きを見せ、アルバレスとのコンビで常時高い位置まで持ち上がってはドリブルやカットインで多彩な攻めを見せ、守備でも売り出し中のイトゥルベをきっちり抑え、抜け出されてもカバーで追いつく奮闘ぶりは見事なものだった。が、後半は前半のダイナミズムが見られなくなり、71分にはトニのパスを受けたロムロの切り返しにマークを外されて失点するなど全体的にペースダウン。試合後のメディアでの採点は評価がばらつく結果になってしまった。

とは言え、中3日の火曜日にはアタランタ戦が待っており、後半20分にカンビアッソが温存らしき交代をするなど、56分に3点差まで広げたインテルがチームの意思としてペースダウンを意図的にやった感じはする。代表なんかを見ても日本人は試合中にペースを変えるのが苦手なので、1点を返されたとは言え長友がインテルでそういう「手抜き」を覚えるのは悪く無い傾向じゃないかと思う。

ま、CSKAの本田は手抜き過ぎだとは思うが(笑)。本田といえば、とうとう今冬のミランへの加入についてアッレグリ監督が明言したそうだけど、ミランに移籍したら当面は手抜きは出来ないだろうけどね。早く2人が顔を揃えるミラノダービーが見たいなあ。