「4-4-2での香川はうまくいかない」イングランド・プレミアリーグ マンチェスター・ユナイテッド-ストーク・シティ
- 2013.10.27
- イングランド・プレミアリーグ 未分類
ミッドウィークのチャンピオンズリーグにフル出場したので、リーグ戦はパスして翌週のカップ戦に出場すると見込まれていた香川がまさかの先発。思わずモイーズの中の人がファーガソンに変わったんじゃないかと驚いたが(笑)、香川自身の内容は正直言ってあまり良いとは言えなかった。
おそらく、CLの流れを受けて4-4-2のSHでありながらも中に入る自由を与えられていたのだと思うが、特に前半は中に入るのはもちろん時には右サイドにまで行ったりと、サイドのスペースはエブラに任せて相当フリーダムなポジションを取っていた。
が、悪い時の日本代表と同じで、ストークが自陣に引きこもっていてもとからスペースが無い上に、怪我明けのファン・ペルシが真ん中に居座って動かず、ルーニーは香川と同じくやたらと動きまわるんだけど、香川と協調が取れているわけではないので、結局はチームとしててんでバラバラな形になってしまった。
ただ、この試合は彼ら以外の選手、特にナニ、スモーリング、クレヴァリー、ジョーンズ、エヴァンスの出来が悪くて、ナニはひとりよがりなプレイで攻撃をことごとく潰し、ストークの2点はともに右サイドを崩されたもので、CBはクラウチのポストプレイに無力でピンチを量産しまくり、彼らに決定力があれば4点は取られているところだった。
そんな冴えない前半だったが、後半になるとモイーズはやはりファーガソンが乗り移ったんじゃないかという積極采配を見せ、香川を下げずにチチャリートとヤヌザイを入れてルーニーをCHに下げ、SBをバレンシアにした事で右サイドが活性化。それが終盤の逆転劇につながった。
香川は前半に指摘を受けたのか後半はサイドのポジションをキープする事が多かったが、右が攻撃的になったのであまりボールが回って来る事は無かった。疲れで香川自身のキレも無かったが、ファン・ペルシやルーニー、チチャリートはいくら調子が悪くても一発のチャンスに決める力があるわけで、まだまだ先発の優先度が低い理由を与えてしまった。
トップ下で先発するには、ルーニーやファン・ペルシを上回る結果を出していかないといけないわけで、それを4-4-2のSHで実現するのは極めて困難だろうが、それもビッグクラブの宿命である。やっとこさモイーズに使われるようになったので、次は彼自身が結果で証明しないといけない。
-
前の記事
「細いチャンスの糸を掴んだ香川」欧州CL グループA マンチェスター・ユナイテッド-レアル・ソシエダ 2013.10.26
-
次の記事
「長友は手抜きか息切れか」イタリア・セリエA第9節 インテル-ヴェローナ 2013.10.28