「マンネリ打破は可能なのか」ドイツ・ブンデスリーガ第1節 シャルケ04-HSV

昨シーズンは監督交代やら選手の相次ぐ怪我やらですったもんだしたものの、最後は何とかCLプレーオフ圏内に滑り込んだシャルケだが、今シーズンのスタートはホームで3-3の打ち合いドローという今いち冴えないスタートになってしまった。
シャルケは、せっかく開始2分でドラクスラーのスルーパスからフンテラールが先制点を決めたにも関わらず、残り43分間の試合内容は酷いもので、CBの位置が低くてビルドアップが機能せず、前線が皆足元でもらいたがるばかりなのでスペースとパスコースを作る動きが無く、中盤でボールの出しどころが無くて無理なキープをしたりパスをしたところを、ラインを上げてチェイシングを怠らないHSVの守備陣がことごとく刈り取り、ガンガンハーフカウンターを受けてアタフタするのみ。
内田もチームに合わせるかのように動きが悪く、ファンデルファールトのPKは内田のマークが甘くてサイドを抜かれたものだし、ファルファンが縦を切られてボールを受けられない状態で内田が無理やり高い位置を取りたがるのでサイドが渋滞、ビルドアップが出来ない要因にもなってしまっていた。
で、スコスコと2点を取られて逆転され、前半終了間際にフンテラールがCKからドンピシャで決めるラッキーで追いつくと、後半からはようやく全体的に押し上げる動きが出て攻撃に流れが出来始める。ファルファンも中盤が動いて出来たスペースに入って内田のスペースを作り、オーバーラップからの「チョコレートライン」コンビネーションが見え始め、結局味方がGKにぶち当てたが内田も1点もののクロスを上げて名誉挽回。
一時はセットプレイからリードを許したものの78分には再度追いつき、最後はゴール前で引きこもるHSV相手にクロスを上げまくって攻め立てたものの、マティプが2度の超決定機を決められずに結局ドローで試合終了。
最後の猛攻で何とか格好をつけた形にはなったが、やはり相変わらず縦を押さえられると機能しないファルファンと内田、オランダ代表の中心選手だけどポストワークは体格の割に上手くないフンテラールと来て、前半のうちにドラクスラーが負傷退場した事で、すっかり攻め手が無くなった姿を晒したのは痛い。天才と呼び声の高いゴレツカも存在感が無かったし、ここから昨シーズン以上にどうやって攻撃のバリエーションを作っていけるかが今年の鍵になりそうだ。