「コンフェデ・ブラジル戦の攻略法」国際親善試合 ロシア-ブラジル

スカパーの無料放送期間中だったので、昨晩は録画しておいたロシア対ブラジルの親善試合を観戦。
試合内容自体は、前半こそロシアの勢いが勝ったが、その後はやはり4-1-4-1でコンパクトに組織で守るロシアをブラジルが攻めあぐね、後半に劣勢だったロシアが少ないチャンスを活かしてリードし、最後はロスタイム近くなって何とか同点ゴールでブラジルが追いついたという、ごく最近に埼玉やウェンブリーで見たような(笑)良くありがちな試合ではあったが、コンフェデでの対戦を控えた日本にとっては、この試合はブラジルを攻略する上で非常に参考になったのではないかと思う。
ブラジルのフォーメーションは4-2-3-1で、1トップのフレッジの下には、カカー、ネイマール、オスカルの3人が並び、彼らがかなり自由にポジションチェンジをして多彩な攻撃を繰り出すのが特徴。と言えば聞こえはいいが、実際にはスペースと時間を徹底的に潰すロシアの前に、ネイマールを筆頭としてやたらと足元でこねくり回す場面が目立ち、ゲームを支配している程には決定的な場面を作れていなかった。
とは言え、ブラジルの同点ゴールの場面がそうだったように、マルセロとダニ・アウヴェスのSBがスピードに載った攻撃参加をし始めると非常に厄介で、ネイマールやカカーの溜めからオーバーラップという流れをいかにして止めるかが、ブラジルの攻撃対策として最も重要な部分になって来るだろう。
そしてブラジルの弱点を1つ挙げるならば、それは自陣に入られた時の守備にある。日本にも言えることだが、2列目が自由なポジションを取る分、ボールを奪われた時のファーストディフェンスに穴ができやすく、彼らがあまり自陣まで守備に戻って来ないので、ロシアがカウンターから人数をかけて来ると数的不利になり、まさに先制点の場面が示すようにセカンドボールを拾われて連続攻撃を食らうパターンが多かった。
ブラジルの守備は、カウンターに対してはまずボランチが楔を止めて攻撃を遅らせ、その間にDFがラインを整えて自陣ゴール近くに壁を作って裏へのスペースを消す流れになっており、カウンターの序盤で前に出る人数を揃えてファーストディフェンスを回避すれば、かなり大きなチャンスを作る事ができるはず。そしてセカンドボールを狙って積極的に押し上げ、サイドで数的優位を作って横の揺さぶりを続けるべきだろう。
ただ、その弱点は裏返せば強みでも有る。ブラジルは前線の選手が前残りする事が多いので、カウンターでミスがあるとあっという間にゴールまで持って行かれてしまう。いつも日本が対ブラジルでやられているパターンだけどね(苦笑)。特に本田や香川への縦パスが狙われる対象になるだろうから、前田や岡崎の裏を取る動き出しをどれだけ有効に使えて行けるかがポイントになりそうだ。