2012-2013シーズン海外組通信簿 オランダ・ロシア編

チャンピオンズリーグ決勝のレポートはとりあえず後回しにして、まずはこっちを終わらせることにする。
 
本田圭佑 60点
半月板損傷の怪我に泣かされた昨シーズンを経て、今期は前半戦だけで7ゴールを挙げるなど文字通りのCSKAモスクワの大黒柱として優勝の立役者になったが、後半戦は足首の怪我からインフルエンザの後遺症(?)などと言われた謎の体調不良でほとんど試合への出場ができずに終わった。
CSKAとの契約も残り半年になり、CSKAは移籍金を得られる最後のタイミングなので売りには出すだろうが、本田が怪我持ちである上に、クラブが相変わらず移籍金を高く釣り上げたままなので予断を許さない状況。下手をすると、クラブが契約満了まで干す方針を決めてしまい、ブラジルW杯に向けて試合勘が欲しい本田側の妥協を引き出して契約延長を目論むかもしれない。そうならない事を願うばかりだが・・・
 
ハーフナー・マイク 70点
1トップにボニーという絶対的なエースがいるおかげで本来のポジションでは使われず、とても適性には見えない左ウイングとして起用されたりしていたが、途中からうまくトップ下のポジションを確保、大柄な割に豊富な運動量で攻守のつなぎ役として働き、後半戦だけで9ゴールを挙げる活躍を見せた。
ただ、相変わらず体の使い方が下手でポストプレイが不安定で、ボニーにマークが集中していたから楽にプレイできていた側面は大きく、ビッグクラブへの移籍が確実視されるボニーがいなくなってどこまで力を出せるかが来期の大きな課題である。それがクリア出来れば、代表での先発の座も大きく近づくだろう。
 
安田理大 30点
昨シーズンはそれなりに出場機会を得られていたのだが、チームが優勝争いをしているぐらいに好調でなかなか選手を変えにくなったのと、若い選手を使って売りたいオランダという事情もあって、今期はわずか7試合の出場に留まり、さらに退団が決定。
守備力に難はあるけど一応左右のSBが出来るし、チームを選ばなければ欧州からのオファーはあるとは思うが、一時は見た目からして太っていた状態だったし、もうちょっと自己管理を厳しくしないとこれからは厳しくなる一方のような気がする。
 
カレン・ロバート 40点
シーズン序盤はFWとしては4番手以下の扱いで、ほとんど出場機会を得られなかったが、昨年11月にチームの不振を打開すべく前線が総取っ替えされ、それ以降は前線で走り回る頑張り屋としてコンスタントに起用されるようになった。
が、やはりオランダリーグでシーズン通算得点が2というのはやはり寂しく、若手を育てて売るビジネスが基本のオランダでは契約の延長は厳しく今期でチームの退団は決定。移籍先はまだ未定のようだが、スコットランドあたりはどうだろうか。
 
大津祐樹 40点
シーズン序盤はトップ下でレギュラー起用される事が多く、足元にボールを収めて前線に配球するプレイはそれなりに効果があったとは思うのだが、同じく11月の総取っ替えのとばっちりを食らってレギュラーの座を奪われ、それ以降は出場機会が激減してしまった。
出場していても競り合いに対してはあまり積極的ではなく、フィジカルと運動量で守備をしまくるコンセプトに変貌してしまったチームでは使いにくくなった格好。結局チームはプレイオフに敗れて降格が決定してしまった。来期からは元ジュビロの藤田がコーチとしてやって来るが、それが良いきっかけになれば。
 
高木善朗 30点
移籍初年度はゴールを決めるなど順調なスタートを切り、今期は2年目の飛躍が期待されたが、ジンクスのほうが発動。怪我の影響もあって7試合の出場に留まった。
実際にプレイを見ていないので何とも言えないが、戦術的な理由で起用されなかったような様子なので、プレイの幅を広げる努力が必要なのだろう。
 
ベルギーその他の方は情報がほとんど無いので、通信簿シリーズはこれで打ち止め。